Issue 2023.12

Issue 2023.12

デザイン塾で制作する、テーマ自由のオリジナル冊子。受講生4名の学びの成果をご紹介。

Read

editF_d

2011.12.25

樹氷の世界、クリスマス由布岳登山。

今年の最後を締めくくる登山、冬の由布岳。
朝7時に福岡を出発。福岡はまったく雪の気配はなかったが、日田あたりから景色は白くなる。
凍結してたらアウトだなと思いながらそろそろと走る。どうにか無事に湯布院に到着。
湯布院インターの道の駅で弁当のかしわおにぎりを買おうと思うが、
まだ来てないとのことで買えない。残念。ここのかしわおにぎりは絶品なのに。
仕方なく途中のローソンで普通の三色おにぎり弁当を買う。

正面登山口の駐車場に車を停める。さすがに登山者は少ないらしく2、3台しか駐車していない。
遠くに見える由布岳は相変わらず白く煙っていて頂上が見えない。
ただ白く、雪の気配を感じる。
準備をして広い草原を進み山に入る。
アイゼンを持ってきたが微妙な積雪。
どうしようかと迷いながら進んでいるともうすでに降りてきた人がいる。
この先をアイゼンは必要かと尋ねたらマタエから山頂は必要だと言う。
「あの岩場か…」。確かにあの岩場が雪で凍ると怖いな…。

雪の由布岳は初めてで、もともと美しい山がさらに美しい。
今年の10月に初めて来て以来、立て続けに三度。由布岳はほんとにいい。
僕も久住のアーティストビレッジに土地買って住もうかな、いややっぱり屋久島かな
など、そんなことばかり考えながら登る。

登山道中の風景はこちらでお楽しみください。

さみしい感じがまたいい。

わびさびを感じる。自然のアートですね。

岩場の横に樹氷。セットで見ると海の珊瑚みたいですね。
そして、由布岳登山記録はこちらもご覧ください。

マタエに到着。ものすごい強風だ。
先週買ったNORTH FACEのマウンテンジャケット(黒)が秀逸で、きっと(外気は)寒いんだろうけど寒くない。
下着はモンベルの厳冬期用のジオテック厚手。これもすごく温かい。街では着れない。
その上にユニクロのマイクロフリース(安くていい!980円・鮮やかグリーン)、
首にはユニクロのネックウォーマー(780円)、手袋もこれまたユニクロで980円。
内側はフリースで綿がたっぷり入って外は防水っぼい(絶対違う)これが980円。激安!
モンベルの1万円くらいするグローブも持っているけど、ユニクロの980円のほうが今回のファッション(オール黒)には合う。
帽子もユニクロ(980円)。ユニクロ980円部隊にNORTH FACEのジャケット48,800円の差がすごい。
下はNORTH FACEのパンツ(黒)14,800円なり。このパンツはもも上からジッパーで取り外せるので夏でも使える。
最近は山ギアに散財してる。ユニクロに本気でこの分野に入ってきてもらいたいと切に思う。

マタエからちょっと西峰の手前まで登って東峰を見上げた風景。

東峰ルートの岩場。凍ってる。

西峰はちょっと怖いので、マタエからまず東峰へ。
確かに岩場に雪がたまってて凍って滑る。でもアイゼンなしでも気をつけたら行けそうだ。
それに僕の持っている6本爪のアイゼンはつま先がないので、こんな岩場ではあまり約に立ちそうにない。
今度は10本爪を買おう。

爪楊枝みたいに細く刺さった山頂の印。あそこまで登るんだ。

着いた。東峰。風が強い!

他の惑星みたいだ。

東峰山頂に到着。
すばらしい!
他の惑星に来たみたいだ。

東峰山頂からの景色をお楽しみください。

西峰からお鉢巡りのルートが見える。

お鉢巡りから東峰に向かうルートが見える。ここから下りると東口のルートに行ける。

東口ルートへ。この雪だと相当危ないよ。

由布岳でこんな気持ちになれるのだから、エベレストとか凄いんだろうなぁと思う。
それは「エベレスト死の彷徨 」か、登山家ラインホルト・メスナーが原作の
「ヒマラヤ運命の山」でも観て行った気になるくらいがちょうどいい。
今から本気で訓練して挑んでもたぶん死ぬ。

東峰からの景色を堪能してマタエに戻り次はいよいよ西峰だ。
雪がなくてもここの岩場は怖いのに、雪が降ると命の危険を感じる。
ゆっくりと慎重に足をかけて登る。鎖場も迫力ある。鎖、信用していいよね?

鎖場の上から下を撮ってみた。落ちたらどうなるかな…(怖)。

東峰の頂が見える。

お腹が空いたので西峰の山頂付近の風が弱い岩場でご飯の準備をする。
それでも風が強く、弁当を開けると入っていたバランが引きはがされて飛んで行く。
「あー人工物を自然にまいてしまった」と残念な気持ちになる。申し訳ない。
いつもならすぐにお湯になるSOTOのストーブが、風が強くなかなか苦戦している。
やはりじっとしてると寒い。早くあったかいものが食べたい。
少し湯が沸きかけた気配がしたなと思った瞬間。

吹き飛んだ。

強風でひっくり返った。
こんなのあるんだ。びっくり!
もう笑うしかない。
辺り一面真っ白な極寒の強風吹きさらす崖っぷちで一人で笑う。

もう食べるものはかちこちのおにぎりしかないじゃないか。
仕方ないのでフォークでぶっ刺して食べる。胃の中まで冷たくなった。
温かいものが食べれないなら早く行動しないと、マジで寒い!
急いでカッ食らって後片付けをしていると、ひっくり返った水がもう凍ってる。
SOTOのバーナーに氷がへばりついて折り畳めない。

すごいね。自然。

後片付けを済ませ岩場に取り付く。
登るのはいいが後で降りれるかな…と心配しながら登る。

西峰に到着。
こっちのほうが樹氷が凄い!
ものすごくきれいだ!

岩場にカメラを置いてセルフタイマー撮影。

パシャ!

西峰からの光景をお楽しみください。

お鉢巡りのルートに足跡があったが、さすがに今の僕では無理なので、怖い岩場を慎重に降りマタエに戻る。
マタエからの下山、登る時にあった雪が午後の日差しで溶けている。景色が変わっていた。
夏でも冬でも登山は朝早く登る方がいい。
駐車場に戻ったときはもう僕の車しかなかった。

今年最後の登山を由布岳で終えた。
いい山行であった。
今から冬山のシーズンだ。安全に山を楽しもうー。

写真はEOS 5D Mark2+Canon純正35mm f:2
金属のフードが欲しい。