Issue 2023.12

Issue 2023.12

デザイン塾で制作する、テーマ自由のオリジナル冊子。受講生4名の学びの成果をご紹介。

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2011.11.14

秋の由布岳〜日向岳縦走登山。

11月13日(日)は由布岳登山に行ってきた。
紅葉がまだあるかなと思っていたが、かなり終わっていて、
帰りに通った日向岳から正面登山口に向かう道でちらほら見られる程度だった。

由布岳は阿蘇・くじゅう国立公園の北端に位置する独立峰。
西と東の双耳峰を持ついでたちは豊後富士とも呼ばれる美しい山。
由布岳の登山道はいくつもあり、今回はメジャーな正面登山口から登った。

福岡を朝の7時に出て、湯布院に到着したのが9時ちょっとすぎ。
もうすでに無料の駐車場はいっぱいで、500円の有料駐車場に停めた。
今回の登山メンバーはいつも一緒に登っている安武君や高山君をはじめ、
デザイン塾の受講生や知り合いのデザイナーさんの計6名(僕を含めて)。
うち、若干山を甘く見ている軽装2名いたが、まぁ雨が降ることもないだろうしファミリー登山の名所なので大丈夫だろう。

駐車場に車を停め、登山靴に履き替え、荷物の整理をし出発。
少し肌寒く、由布岳の中腹あたりから上は白く霧がかっていて山頂は見えない。
牧場の入り口に登山届けの登記所があり、ここで登山届けを提出するようになっている。
しばらく草原を進むとベンチやトイレがある二股に突き当たる。
これを左に登ると合野越(ごうやごし)。右に進むと日向岳に向かう。僕らは左の合野越を目指す。
30分ほど登ると西登山口コースと合流する合野越に到着する。腰を掛けられるベンチなどがあり、ここで少し休憩をとる。
今回本当は西登山口から登りたかったが、そうするとさらに1時間ほど時間がかかるので
日没の早い秋・冬ではやめておいたほうがいいと思い断念した。初夏に行ってみようと思う。

ジグザグの登山から周辺を望む。ガスっててあまり見えない。すすきがきれいだった。

合野越からジグザグの上り道に入る。しばらく勾配がつづくが松や楓の森の中の景色が美しく、飽きない。
由布岳の登山道は浮き石が多く、少々大きな石でも動くので信用して足をかけてはいけない。
とにかく滑る。ねんざしかねないので、できるだけ石は踏まないように歩く。とはいっても石が多い。
合野越から1時間ほど登ると「マタエ」という西峰と東峰の鞍部に到着する。ここまでの登山道からの眺望は素晴らしい。
しかし、今日はガスっててあまり見えない。マタエからは左の西峰を目指す。

西峰と東峰の鞍部の「マタエ」すでに小学生の集団が東峰より下山してきた。

マタエから東峰を望む。

西峰の入り口あたりの風の来ない岩場で昼食をとる。今回は食事にちょっと凝ってみた。
今回のメニューは、90分で茹で上るマ・マーのマカロニに和えるだけのカルボナーラを混ぜたもの。
白米のアルファ米にレトルトのカレー、1分で暖められるハンバーグをのせてハンバーグカレーに…
にするつもりが、お湯の量を間違えておかゆっぽくなったので、もうカレーと一緒に鍋に入れて煮込んでリゾット風にした。
まぁまぁうまかった。ちょっと手間がかかるので、やっぱりこういうのは山小屋料理だ。
日帰り登山程度だったらカップラーメンとおにぎりが一番いい。

90秒で茹で上るマカロニは山食では何かと重宝しそうだ。

こちらも60秒でOKのレトルトハンバーグ。普通のスーパーで買える。沸騰した湯はアルファ米に注ぐ。

安武君(左)のジェットボイルはすぐにお湯が沸く。コンパクトでいい。

お腹がいっぱいになったので、いよいよ西峰を目指す。
こちらのルートはかなり怖い岩場があり、「本当にここ通るんだよね?」と言いながら進む。
2カ所の鎖場を登り山の稜線を駆け上がると、由布岳西峰1,583メートルに到着する。
ガスってるが遠くに久住連山などが見える。最高の景色だ!
ここから「お鉢巡り」のルートに進む。お鉢めぐりとは火口をぐるっとまわって東峰に行くルート。
西峰から少しくだり、またもや岩場にあたる。ここのかなり怖い。慎重に進みながら切り抜ける。

鎖場を登り西峰を目指す。この鎖場はかなり怖い。

西峰山頂1,584メートル。風が強かった。

頂上より先に進むと「お鉢巡り」のコースになる。

次の難所の岩場まで少し下りになる。

難所の岩場。落ちたらタダではすみそうにない。

みんなまだ余裕があるので、せっかくなので東峰の山頂には行かず、山頂の少し手前から左に下りる日向岳縦走ルートに入る。
ここからの下りは岩場、鎖場がつづくかなりハードなルートだった。これはお面白い!
1時間ほど下り、分岐にあたる。左は東登山口、正面日向岳山頂、右は正面登山口に向かう。
僕らは正面の日向岳山頂を目指すルートに進む。ふかふかに積もった落ち葉の上を歩くのは気持ちいい。
こちらのルートは人通りがめっきり少ないので一人で来るのはちよっと怖いかもしれない。

東登山口へ進むルート。日向岳へ向かう分岐もこの先にある。

かなり急な勾配だ。登りだとかなりきついだろう。

鎖が設置されている岩場も数カ所ある。慎重に進む。

眺めの良い突き出したところで休憩。

ひたすら下る。ロープに鎖、岩場に斜面。かなりの急勾配だ。

地面はふかふかの落ち葉のじゅうたん。

日向岳を経て正面登山口に抜けるか見ないで抜けるかの分岐。

1,035メートルの日向岳山頂に到着したが、眺めはよくなかった。山頂なのかどうかもよくわからなかった。
日向岳山頂から正面登山口に向かう道へ進む。ここからの道は気をつけて慎重に進まないとわかりづらい。
屋久島の道しるべはピンクのテープだが、こちらの目印はそのピンクのテープに加えて赤のテープと黄色のペンキ。
木や石に黄色のペンキで丸が描かれていたりテープが貼られていたりする。
赤のテープとピンクのテープを混同するのはやめてもらいたいと思った。赤は行ってはいけない感じがするからだ。

道しるべに岩には黄色のペンキ。気には赤のテープ。

ここから正面登山口に抜ける景色はきれいだった。途中鹿の群れに出会った。鹿がいるんだ。
大きな石が苔むしていたり、その上に木が生えていたりと、この森は美しい。
ちょっと道がわかりづらいがおすすめだ。
約1時間ほどかかって一番最初のベンチやトイレがある分岐まで到着した。
もう日没間近だった。あぶない、あぶない。あと30分遅れていたら完全にアウトだった。
夕暮れから日が沈みかける草原を歩いて駐車場に戻る。もう僕らの車だけだった。

単独行もいいが、大勢で登る登山も楽しい。
曇っていたが、雨もなく寒くなく、快適な登山だった。事故もなかったし。
ちょっと後半陽が暮れだしてヒヤヒヤしたが。
これからはさらに日没が早くなるので、所要時間をしっかり計算に入れて行動しよう。
おつかれさまでしたー。

写真はEOS 5D Mark2+35mm F:2で撮影。すっかり夜だ。