波佐見に根を張り、地に足つけて食に携わる。

東京出身の小野寺さんは、カフェ「モンネ・ルギ・ムック」の立ち上げをきっかけに波佐見と縁を深め、2015年カフェレストランをオープン。やきもの公園の一部として気軽に立ち寄れる店を目指し、ミシュランプレートにも掲載されました。移住して価値観の違いも感じるからこそ、補い合える部分がたくさんあると、ここでしっかり根を張っています。

──どのようなお店か教えてください。

お店のコンセプトとしては、単純に、誰でも気軽に入れるお店ですね。
公園の一部として（お店はやきもの公園の前にある）、キヨスクに近いような飲食店がしたいと思い、お店を始めました。

──店名はどのような意味で名付けられたんですか？

フランス語なんですけど、直訳すると生命の樹です。フランスのスピリチュアルな言葉で、地球の源になる樹という意味合いで。うちが樹の役割をして、樹の下にみんな集まれたらおもしろいなと思って付けました。

──ご出身は東京ということで、どのような経緯で波佐見にお店をオープンしたんですか？

元々は東京で飲食の仕事をしていましたんんですが、その時に岡田（故・岡田浩典氏。モンネ・ルギ・ムックのオーナー）に誘われて、「モンネ・ルギ・ムック」の立ち上げに携わり、1年半くらいキッチンで働いていました。
その後一旦東京に戻り飲食店を立ち上げる仕事をしていたんですが、波佐見が良くて戻ってきましたね。
そして2015年に自分のお店をオープンしました。

──やりがいは何ですか？

この町にもこういうお店があって、都会に出た時にも“あぁ、この味は波佐見にもあったね”というように、知識の一部になれば良いなと。東京出身の人間が波佐見でお店を出している価値は、そういうところにあるんじゃないかなと思っています。

──お店のPRポイントを教えてください。

ほぼ自家製の食材で作った料理を食べてもらいたいと思っているので、ぜひ遊びにきて下さい。

──波佐見の好きなところはどこですか？

ものづくりの町という点と、人と喋る上での距離がすごく近いところです。一歩引いてとかがなくて。
聞きたいことは聞く、あげたかったらあげるとか…それがとても心地よくて。何も気にせずに付き合える人が多いですね、波佐見は。

──個人的に好きな場所はありますか？

中尾山（18軒の窯元が残る土地）かな。外の人間が思い描く波佐見がそのままありますね。

＊2020年1月インタビュー