editF_d

2020.3.1

印章店 立石清光堂 |立石聰さん

波佐見ポートレイト|印章店 立石清光堂

昼は手彫り職人、夜はジャズ喫茶のマスター。

窯元などから依頼を受け、焼き物用のゴム印を手掛ける判子屋は、今では波佐見に2軒のみ。祖父から受け継いだ象牙の印刀でジャズをBGMに、精密な図案を彫っています。筆の勢いを残したラインは手彫りならでは。50年以上細やかな世界に生きる職人は、17時を過ぎるとお隣の「Jazz喫茶Doug」のマスターに。音楽への愛も一級です。

──普段はどのようにお仕事をされていますか?

いつもはジャズかクラッシックをかけながら彫るんだよね。
近眼なんで彫る時はめがね外すんですよ。
和紙に墨で描いて、この後ゴムにうつし絵するんです。
50年前からこうやって。もっとジャズがんがんかけながら、祖父から受け継いだ象牙の印刀で彫っています。

波佐見ポートレイト|印章店 立石清光堂 波佐見ポートレイト|印章店 立石清光堂

──ご出身は佐世保ということで、どのような経緯で波佐見に来たのですか?

元々は叔父が佐世保の方で印章店を営んでいました。
そこで両親も働いていて、波佐見焼の工房から注文を受けて印章を彫っていました。
その後父親が波佐見に店を移して、私は21歳の時に後を継ぐ為に東京から戻ってきました。

──難しい部分はどこですか?

筆の入りや勢いの残すのが難しいですね。彫ったのを見たら誰のものか分かりますよ。

波佐見ポートレイト|印章店 立石清光堂 波佐見ポートレイト|印章店 立石清光堂 波佐見ポートレイト|印章店 立石清光堂 波佐見ポートレイト|印章店 立石清光堂

──PRポイントは何ですか?

手彫りということと、残り2軒のうちの1軒ということですかね。

──波佐見町のいいところはどこですか?

他の町に比べて排他的ではないところです。みんな下の名前で呼んで、距離も近く繫がりも強いですね。
いつも集まって仲間で飲んでます。

──個人的に好きな場所はどこですか?

やっぱり講堂(旧波佐見町立中央小学校講堂兼公会堂)だよね。子供たちが小学校に通っていた時にレクレーションの担当になって、クラッシックのコンサートを行った時に、ここは音がいいなぁと感動しました。

──立石さんは「Jazz喫茶Doug」のマスターもされていますね。ジャズはいつからお好きですか?

中学3年の時に初めてステレオアンプを作って、スピーカーボックスも組み立てて、そこでジャズを聴きだしまして。
東京に出て本格的に好きになって、波佐見に帰ってきてからレコードを買い集めました。

──今は夕方からの営業ですか?

夕方17時から夜0時までですね。それを30年続けています。
ここは儲けはありません、Jazz喫茶は道楽もいいところですよ。

波佐見ポートレイト|印章店 立石清光堂 波佐見ポートレイト|印章店 立石清光堂 波佐見ポートレイト|印章店 立石清光堂 波佐見ポートレイト|印章店 立石清光堂 波佐見ポートレイト|印章店 立石清光堂

*2020年1月インタビュー

印章店 立石清光堂

長崎県東彼杵郡波佐見町折敷瀬郷1767