Issue 2023.12

Issue 2023.12

デザイン塾で制作する、テーマ自由のオリジナル冊子。受講生4名の学びの成果をご紹介。

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2017.7.12

池島フォトギャラリー 2017

2017年6月18日開催のクリエイティブツアー「池島レトログラフィvol.5」にご参加くださった方々から、
池島で撮られた素敵なお写真を投稿していただきました。
塾長・石川の一言コメントとともに、どうぞお楽しみください。

 

【1】M.Eさん 男性(Nikon D60・AF-S NIKKOR 35mm 1:1.8G /digital)

池島レトログラフィ

『 変化 』

今年のテーマ「変化」を僕自身が一番感じた1枚。
毎年撮っていたブランコが、今年ついに落ちていました。
公園が公園で無くなっていく、時間の流れをすごく感じました。

〈石川コメント〉

Eさんは今回、過去3回の池島ツアーで撮った写真を持ってきて見比べながら、
どのように変化してきているのかを確認されていました。
僕らが毎年この池島に来ている意味を、一番よく理解して参加されている方です。
あらためて過去の池島の写真を見ると、1年で少しずつ変わっていて、
今の池島との違いを感じます。
時の経過を記録していくという点においても、
このブランコを撮るというのはすごく意味のあることで、いい写真だと思います。

 

【2】O.Mさん 女性(Nikon D5500・NIKKOR 18-55mm /digital)

池島レトログラフィ

『 昼時バス待ち 』

殆どをオートで撮影。 何処を撮っても絵になるので、1枚を選ぶのに大分悩みました(笑)
年々変わって行く姿をまたこの目で見に、撮りに来たいと思う特別な島へとなりました。
また、来年…。

〈石川コメント〉

今年もちゃんと運行していたコミュニティバス。
でも、少しずつ停留所の看板の色が薄くなっているようでした。
生い茂るツタの中に窓が見えることで、これが建築物(アパート)だということがわかります。
かつて、たくさんの人がいた気配を写し取った一枚ですね。
来年、この看板やここから見える景色がどのように変わっているのかをぜひ見に来ましょう。

 

【3】K.Iさん 男性(Hasselblad 500C/M /film)

池島レトログラフィ

『 みんなのかあちゃん 』

池島のかあちゃんは、みんなのかあちゃんだと思いました。

〈石川コメント〉

6×6(ロクロク)フォーマットで撮られた写真です。きれいですね。とても雰囲気があります。
今年もたくさんの猫が生まれていました。
「かあちゃんの店」のかあちゃんは、この猫たちを世話しています。
眼の開かない子猫の眼を開けています。一匹一匹、愛おしそうに撫でていました。
毎年、僕らの昼食の用意をしてくれます。これからもずっとここに元気でいてほしいですね。
かあちゃんらしさがとてもよく撮れている写真です!

 

【4】R.Sさん 女性(Nikon F3・Ai-S NIKKOR 50mm F1.4 /film)

池島レトログラフィ

『 在り続けるもの 』

失くなってしまうものが多い中で、ここで立派に堂々と咲いている紫陽花の格好良さに惚れ惚れしました。
また来年もこの紫陽花に会いに池島へ行きたいです。

〈石川コメント〉

ここは僕も好きな場所ですねー。
海の見える畑に咲く、あじさい。色のコントラストがいいですね。
自給自足の畑と海の背景は、池島らしい生命力を感じる風景ですね。
来年、ここはどのように変わっているのでしょうか。また撮りに行きましょう。

 

【5】S.Yさん 男性(Rolleiflex 3.5F /film・Kodak PORTRA 160)

池島レトログラフィ

『 池島小 』

今回のツアーは大変満足で、気に入った写真が多く撮れました。
また、アルバスで露出調整しながらプリントしたいものです。
(スタッフ注記:ALBUS×F_d写真教室の卒業生の方です。講座の中で、ラボでのプリント体験を行いました。)

〈石川コメント〉

ローライフレックスで撮られた写真です。
Yさんは「1枚だけなんて選べない!」と、10枚の写真を送ってきてくださいましたが、
どれも中判らしい美しい色で良かったです。
「あえて1枚というなら…」と選ばれていたこの写真は、
光を透過したアサガオの花の透明感がステキですね。
奥に見えるのは小中学校の校舎です。

*10枚の写真の中から『 猫トラップ 』をトップの画像に使わせていただきました。

 

【6】Y.Fさん 女性(PENTAX K-s2・35mm Lens /digital)

池島レトログラフィ

『 ひと休み 』

かあちゃんの店近くで見かけた猫です。
紫陽花の木陰に当たり前の様に来て、何も警戒せず、ひと休みしていました。
ここの猫にとっては、住人のいない団地が当たり前で、警戒することもなく堂々としているのが印象的でした。

〈石川コメント〉

のんびりした池島の風景ですね。
今回の写真も猫多し!なのですが、仕方ないですね。いたるところで遭遇しますからね。
あじさいもさりげなく写っていてバッチリです!良い構図です。

 

【7】Y.Iさん 女性(Leica Ⅲa・Summar 5cm/f2 /film)

池島レトログラフィ

『 池島スタンダード 』

池島といえば、この景色を真っ先に思い浮かべます。
2度目の池島ですが、どんどん緑が深くなっている様が印象的でした。
(スタッフ注記:自家現像・自家プリントした写真をスキャンして送ってくださいました。)

〈石川コメント〉

バルナックライカでズマールのレンズ。しかもモノクロ。渋いですね!
でも雰囲気ある〜!いつの時代の写真なのか?って感じですね。
モノクロだけど、あの日の日差しや建物の存在感がしっかり出ていて、リアルに思い出されました。
池島のスンタンダードだといえる場所ですが、こういう描写をすると平凡でなくなります。
僕もモノクロで池島を撮りたくなりました。

 

【8】S.Nさん 男性(Canon EOS 8000D /digital)

池島レトログラフィ

『 花の記憶 』

4年ぶりの池島でした。
綺麗に咲く紫陽花を見ながら、
「島の花たちは、年々変わりゆく島の風景を記憶しているのだろうなぁ」と思いながら、
シャッターを切っていました。
また機会があれば、ぜひ訪れたいです。

〈石川コメント〉

池島らしい赤紫色のあじさい。やさしい写真ですね。
4年ぶりなんですね。それはかなり変わっていたことでしょう。
まだ4年前は、かあちゃんの店の前にスーパー(今は閉店)がありました。
郵便局も開いていたし、炭坑施設もまだ崩れてはなかったし…。
次はまた4年後ですかねー?(オリンピックサイクル!笑)

 

【9】M.Sさん 女性(OLYMPUS PEN Lite E-PL6・M.ZUIKO DIGITAL 25mm /digital)

池島レトログラフィ

『 見つけた! 』

アルファベットを見つけて嬉しくなって撮りました。

〈石川コメント〉

うん、確かに!
この写真のコントラストは抜群ですね!構図もバッチリ!
クリエイターのSさんらしい、絵になっている一枚です。
GIFアニメも作って送ってくれて、ありがとう!

 

【10】スタッフ林(Rolleiflex 3.5F Planar /film)

池島レトログラフィ

『 虹の光 』

池島で一番好きな、大きな大きな紫陽花。
そこに虹色の光が降り注いでいました。
これまで訪れた池島は、幻想的な霧に包まれていた時もあれば、そぼ降る雨の日も。
今年は、爽やかに晴れ渡る池島でした。
この1枚を見ると、あの日のキラキラとした陽射しを思い出します。

〈石川コメント〉

あじさいに七色の光が降りそそぐ幻想的な写真ですね。絶妙!
この時期の池島は、どこもかしこも綺麗なあじさいに彩られています。
そのあじさいをどういう風に撮るのか、あたりまえにならない構図を考えるのですが、
これは良いですね。こんな方法もあったか…。
しかし、これはファインダーを覗いて確認できるものではないので、写真の神様が降りてきたね。
とってもいい写真です!(やられた)

 

最後に、塾長の写真で締めくくりたいと思います。

【11】石川 博己(Nikon FE・NIKKOR 28mm F3.5 /film)

池島レトログラフィ

『 17 』

小中学校の壁に描かれた卒業生の絵。
描かれている子どもたちの数が、年を追うごとに少なくなっていきます。
これはまだ最初の方に描かれたもの。
あじさいの季節はこの絵の上にあじさいが咲いて、とてもにぎやかな感じになります。
当時の子どもたちの声が聞こえてくるようです。

 

*お写真を投稿してくださった皆さま、本当にありがとうございました!