Issue 2023.12

Issue 2023.12

デザイン塾で制作する、テーマ自由のオリジナル冊子。受講生4名の学びの成果をご紹介。

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2012.10.17

Creative tour 八女ロマンチカ|11/18開催

光と影が平等にある世界、ロマンチックな八女の影を切り抜こう。

“何本も道があるから、正しく辿り着けません。
よく見えないから、もう少し陽が昇るのを待とうか。
濃くなった影は切り抜いてゆらゆら揺れるモビールにしよう。
ああ、とうとう可愛いあのこを閉じ込めてしまった!
光と影が平等にある健全な世界。
そうそう遠くもない、あのときの八女ロマンチカを探しに行こう。”

クリエイティブツアー「八女ロマンチカ」

九州のさまざまな場所を巡るクリエイティブツアー。
今回は城下町の町並みが残る八女福島へ向かいます。
白壁通りの町屋、昔ながらの商店や工房。
江戸時代のまま保たれた町割り、地割り。

町屋は間口はせまく、奥に長い構造を持ち、密接して家が建ち並んでいます。
光が入る方向は限られており、
通りに面した部分と、家の裏側からのみ光を取り入れています。
それは火事が多かった江戸時代、防火のためにも窓を設けていなかったこと、
また、建物をほころびから守るため、紫外線を防ぐためであったといいます。

土蔵造りのひんやりとした空気と、うす暗い室内。
光と影を巧妙に操り、独特の景観を成す町屋。
そこには現代建築には見られない情緒と色気が漂っているのです。
健全な観光地である八女の、その、光と影の織りなす色気。
私たちはそれに“八女ロマンチカ”と名付け、
クリエイティブツアーを敢行したいと思います。
夜が落ちてくるその前に。

タイムテーブル

*下記行程・時間配分は変更になる場合があります。

8:30 福岡・天神を出発
8:15 天神・日本銀行福岡支店前に集合。
バスに乗って八女へ出発します。
9:30~10:50 八女伝統工芸館で、ロマンチカな和紙を漉く。
400年ほど前から続く、九州でもっとも古い八女の手漉き和紙の歴史。
矢部川の清流に恵まれた、この地方独特の繊維の長い楮を主原料にしています。
とても強くこしのあるその和紙は芸術家にも愛されており、
版画界の巨人、棟方志功も八女手漉き和紙を愛用していたとか。
午後にワークショップを行なう、切り絵作家、くろくも舎・松原真紀さんも
八女手漉き和紙を使った制作を行なっています。
ロマンチカな和紙を漉いて、ロマンチカなモビール作りの準備をしましょう。
クリエイティブツアー「八女ロマンチカ」
11:00~12:00 中島孝行さんと読み解く、ロマンチカな町屋のひみつ。
専門家とともに白壁通りを歩きながら、町屋建築の特徴や構造について学びましょう。
案内して下さるのは、八女市に本町にアトリエを構え、
八女の町並み保存活動や町屋再生を進めている建築家・中島孝行さん。
ロマンチカなムード漂う土橋市場を出発し、創業慶応元年のお茶屋さん“このみ園”、
弓道の矢を制作している“相良矢工房”さんなど
町屋建築を知る上での重要なポイントを巡っていきます。
町並みを保つには、“この景観を残そう”という明確な意志が必要であり、
その意志が、当時の景観に今も人々が暮らしているという“町並みの美しさ”を作り出しています。
まちづくりのための持続的な活動、その現在進行形の成功例が、
中島さんと歩く白壁通りにはつまっています。
クリエイティブツアー「八女ロマンチカ」
12:00~13:30 あなたが見つけるロマンチカ、自由散策の時間です。
白壁通りにはその景観を壊さず、
しかし自分たちの意志をもって商いをおこなっているお店がたくさんあります。
移住し、お店や工房をひらいている若者も多いのが特徴。
おしゃれなカフェやお食事処、ギャラリーを巡ったり、
買い物を楽しんだり、工房をのぞいてみたり、写真を撮って歩くのもいいでしょう。
あなたの五感で八女を感じる、思い思いの時間を過ごしてください。
クリエイティブツアー「八女ロマンチカ」
13:30~16:00 くろくも舎・松原真紀さんと作る、ロマンチカなモビール。
八女生まれの八女育ち。憧れだったという町屋にアトリエを構える、
切り絵作家のくろくも舎・松原真紀さん。
そのモチーフはひらひらスカートをひるがえして踊る女の子や
妖しげな蝶々にセクシーなランジェリー、
物語の中に迷い込んでしまったような、小鳥やお花に小動物。
可愛いだけではない、毒とエロスを含んだ作風がロマンチカ!
そんな松原さんといっしょに、光と影にゆらゆら揺れるモビールを作りましょう。
午前中に漉いたあなたのロマンチカな和紙を、カッターで切り抜くのです。
クリエイティブツアー「八女ロマンチカ」
16:30〜17:00 地酒で仕上げのロマンチカ、夕暮れにお酒を嗜んで夢の中へ!
江戸文政年間に創業した地酒と本格焼酎の蔵元、喜多屋。
“「主人自ら酒造るべし」という家憲が受け継がれており、社長以下多数の酒造技術者が、
杜氏・蔵人と一体となって、情熱を込めて酒造りにあたっております。”
通常日曜日は蔵元はお休み。
ですが木下社長のご好意で、なんとご本人のご自宅にて
喜多屋の夢のようなお酒を試飲させていただきます。
ご自宅は主に焼酎を醸造している蔵元で、情緒が溢れています。
しかも特製のぐい吞み付き!
最後のロマンチカを味わいましょう。
クリエイティブツアー「八女ロマンチカ」
18:00 福岡・天神着。解散。

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