エフ・ディでは昨年から“クリエイティブ”をテーマに、
様々な街を訪ねる学びのツアーを行っています。
歴史や近代化産業遺産、伝統産業、食などその街の特徴を、
ワークショップや写真撮影、地元の方との交流を通して体感するというもの。
参加者それぞれが自分のクリエイティビティを引き出し、その街独自のクリエイティブを見つける旅。
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2013年1月27日(日)はクリエイティブツアー初の県外!長崎県佐世保市へ。
とても寒い、雪の舞う1日。早朝から夜まで、カメラを携え佐世保の街を巡りました。
佐世保レトログラフィの1日
まだ少しうす暗い、朝の7時半に福岡を出発。
雨は降っていないものの、とても冷え込みそうな予感です。
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バスで走ること約2時間。佐世保市のおとなり西海市にて、
re:portの中尾さんと合流。
旅の案内人として1日ご同行いただき、佐世保の街について説明していただきました。
クリエイティブツアーの特徴は、観光地を巡るだけではないということ。
その中でもレトログラフィは、
地元の人でも行ったことのないようなディープな場所、その街を形成する重要な要素を持った場所に行き、
歴史を学びながら、過去の風景に思いを馳せ、写真を撮ることがテーマです。
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佐世保レトログラフィで最初に向かったのは『石原岳堡塁跡』。
現存する戦争遺跡の中でも保存状態が良く、大規模です。
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明治時代に鎮守府が設置された佐世保には、外敵から鎮守府を守るための『要塞』が多く築かれました。
この石原岳堡塁跡には敵兵の直接攻撃に応戦するための近戦自衛設備が設けられています。
福岡にはこのような遺跡がないので、とても興味深かったです。
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その後さらにディープな場所へ。
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大正12年、現代のような重機がなかった時代に、日本人たちの手で建造された巨大な建造物。
遠距離無線通信のために造られた『針尾送信所』です。
福岡タワーの展望室よりも高いおよそ136mの無線塔が、3本も並んでいます。
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案内してくださったのは佐世保市社会教育課の松尾秀昭さん。
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特別に無線塔の中を見学させていただきました。
その高さにただただ唖然とするばかり…
内部には梯子が設置され、自由に出入りできていた時代は、近所の子供たちの度胸試しになっていたとか。
また、海上自衛隊の研修として「梯子を上り、頂上についたら目をつぶって片足立ちをする」などということも行なわれていたそう。
ちなみに大人で30分かかる所を、海上自衛隊の方は約7分で登りきるのだそうです。
聞いているだけでも足がすくみます。
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ほれぼれするほどの構造美に、上を見上げっぱなしでした。
こちら、通常は立ち入り禁止なのでご注意ください!
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さて、いよいよ佐世保市街地へ。
バスの外の風景に、軍艦や米軍基地が混ざっていきます。
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佐世保の台所、戸尾市場周辺で解散し、街歩きの時間です。
残念ながら日曜日は市場はお休み。
レモンステーキ、海軍カレー、ちゃんぽん等々、ご当地グルメを求めて散策。
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お腹いっぱいになったところで、街の中心に佇む『カトリック三浦町教会』へ。
天に向かって伸びる白い尖塔が目印。
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堂内はステンドグラスを通して射し込む、あたたかいピンク色の光で満たされています。
ゴシック様式の造りも美しく、荘厳な空気が漂っていました。
静かな空間に響く、シャッターの音。
皆さんどの部分を切り取っているのでしょう?
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過密スケジュールは続きます。
次に一同が向かったのは『倉島岸壁 海上自衛隊基地』。
鎮守府が設置されて以来、西海を守る重要港として歴史を重ねてきました。
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定期的に行なわれている艦艇見学、
ツアーでは「海自第13護衛隊所属・護衛艦じんつう」を見学しました。
ぞろぞろと艦艇に乗り込みます。
私たちを迎えてくれたのは…
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ここでは隊員の方々がとても丁寧に案内してくださいます。
階級によって制服が異なるんですね。当たり前ですが、皆さんキリッとしていて格好良いです。
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飛んできた対艦攻撃用ミサイルなどに対して最終防御の役割を果たす、高性能20mm機関砲。
「ガンダムみたい」との声がちらほら。実物を見ると圧倒されます。
装備は基本的に、無人で動作制御されているそうです。
どの兵装も「もしもの時に」使うもの。
そのもしもが起きないことを祈りながら、隊員の方々に見送られて次の場所へ。
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ここからは徒歩移動。
米軍が管理する公園『二ミッツパーク』を通り抜け…
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世界中の人々を模した壁画に感嘆しつつ…
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やはり押さえておきたいご当地グルメ佐世保バーガー!!
地元でも人気の高い『佐世保バーガーヒカリ』です。
寒空の下、大人数で佐世保バーガーを食べている不思議な光景。
一番オーソドックスなハンバーガーを頼んだのですが、それでも普通サイズ。ビッグサイズが想像つきません。
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左右対称の重厚な造り。『旧日本海軍凱旋記念館』に到着。
大正12年、第一次世界大戦での佐世保鎮守府の武勲を讃えるために建てられ、
第二次世界大戦時には海軍合同葬の会場として使用された場所。
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戦後は米軍に接収され、映画館や劇場に使用されていたそう。
現在は佐世保市民の演劇や音楽の練習場、発表の場として使用されています。
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ブルーと赤で統一された空間。色と光がとても綺麗でした。
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まだまだ歩きます。
外はすっかり夕方、雪が舞っています。
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ここは外国人向けのバーが立ち並ぶ『外国人バー街』。
米軍基地のある佐世保ならではの路地裏。フォトジェニックです。
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ツアーもいよいよ終盤。
再びバスに乗り込み、向かった先は『佐世保重工業』を格好良く撮るスポット!
旧海軍時代の軍需工場跡地に建てられた造船場です。
旧社名である『佐世保船舶工業』の頭文字、SSKとして親しまれています。
広大な敷地の中には巨大な重機群、6つのドッグが並び、
価値のある建造物も多いのだとか。
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残念ながら敷地内に入ることはできませんが、フェンス越しに見ても圧倒的。
工場萌えたちが広げたであろうフェンスの穴から、その全景をカメラに押さえることができる場所です。
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朝7時半に福岡を出発した一同、
『弓張岳展望台』に到着したのは午後6時過ぎ。そして極寒。
しかし展望台から見渡す景色は素晴らしいの一言でした。
今日一日を過ごした街。
米軍基地と造船所のオレンジ色の光。佐世保湾、佐世保港、九十九島。
全行程を終え、1日案内していただいた中尾さんに拍手を送り、福岡へ。
レポートだけでもお腹いっぱいになるほどの、ディープで盛りだくさんな内容でした。
ご参加いただいた皆さま、本当にお疲れさまでした!
ハードな1日に、体調など崩されていないことを祈るばかりです。
参加された方々の中にどのように佐世保が記憶され、
カメラによって切り取られたのか、とても気になります。
佐世保レトログラフィに際してご協力をいただいた、sasebo re:portの中尾さん、宮崎さん。
佐世保観光コンベンション協会の富田さま。
佐世保市社会教育課の松尾さま。
本当にありがとうございました。
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そして!
旅のお供に“ほろよい”チューハイをご協賛をいただいたSUNTORYさま。
美味しくいただきました。ありがとうございました!
これからもエフ・ディでは、クリエイティブをテーマに様々な街を巡るツアーを行っていきたいと思います。
ぜひぜひご参加ください!