Issue 2023.12

Issue 2023.12

デザイン塾で制作する、テーマ自由のオリジナル冊子。受講生4名の学びの成果をご紹介。

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2012.6.18

Report: 写真プリントワークショップ〜レポート

昨日は手焼きカラープリントが体験できる『写真プリントワークショップ』でした。
第一部 2名(1人キャンセル)・第二部 3名のほぼ定員に達する申し込みをいただきました。
第一部は午前10時から午後1時まで。第二部は午後2時から5時まで。
各3時間のワークショップです。

写真プリントワークショップ』では、まず手持ちのネガをベタ焼きと呼ばれる一覧をプリントするところから始まります。
ネガの調子を一様に見るためのシートです。
これで明るかったり暗かったりと、ネガの調子(露光の状態)がわかります。
その中から好きな写真をキャピネサイズにプリントしていきます。
もっと明るく、空を水色っぽくなど、好みの応じて明るさと色を調整していきます。
今回の受講者のみなさんも(だいたいいつものごとく…)ネガが飛び気味、暗くてよくわからない状態のものが多く
普段の自分の写真がこれほどバラバラだったのかと、びっくりされます。

特に、個性的にとトイカメラや外国のフィルムを使って撮影している人のネガの状態は…(言えない…^^;;)。
それに比べて普通のオートのカメラで撮った写真は…よく写ってる!んですね。
絞りやシャッタースピードをマニュアルでコントロールするメカニカルカメラなども、とんだり暗かったりネガの状態が悪い(ものが多い)です。
これはカメラのせいではなく、どのように写っているのか“確認することがない”からなのです。
カメラ屋さんに現像を出すと、だいたい“問題なく写っている”ようにインデックス(一覧)が上がります。
でも、これはかなーりカメラ屋さんが補正してくれているんです。
正確にだすと「これはいらないわ!」となるからですね。
なので、「このカメラまあまあいいじゃん!」「写ってるじゃない!」と腕もカメラも悪くない状態が続きます。
結果、上達しない。カメラが調子悪くても気がつかないいうことになります。

『写真プリントワークショップ』では、本当のネガの状態が確認できます。
これにより、普段撮っている自分の技術や、疑いもなくシャッターを押していた愛機の状態を知ることができます。
いつも撮っていたカメラが実はシャッタースピードが若干遅く飛び気味(オーバー)だった。
ということにも気づきます。

手焼きカラープリントはやわらかい質感・グラデーションが魅力です。
またノートレミング(写っているネガのいっぱいいっぱいまで)でプリントできます。
*カメラ屋さんは実際よりもかなり端が切れています。
豊富な諧調・ノートレミング・自分好みに調整しながらプリントすることができるのが手焼きプリントの醍醐味です。

『写真プリントワークショップ』は、一部定員3名で交代でプリントしていきます。
一枚プリントして出てきて明るさや色を確認して、さらに調整して再プリントします。
これでもまだ外れていたらさらに調整してプリントします。
だいたい一枚に2回ほどプリントして交代。これを時間内に繰り返し行っていきます。
1人5枚ほどのプリントになります。(ネガの状態が良ければもっといけます)

他の人の撮った写真を見るのも楽しいです。みなさんカメラ好きなので写真談義もはずみます。
日常の写真。旅の写真。家族の写真。
いろいろな想いと記憶をたどりながら、自分だけの色とトーンを見つけていきます。
フィルムで写真を撮っている方、ぜひ一度体験してみてください。

写真プリントワークショップ』のページをご覧ください。