エッセイページ・デザインパターンA案
今回は、ZANAD基本テンプレート(文字サイズ10Q/行送り17.5H/5段組)を使った、最もベーシックなエッセイページのレイアウトをご紹介します。5段組を素直に生かすと、まずはこのように整い、誌面としての基礎が自然に形をととのえてくれます。最初の指針となる見本として見ていただければと思います。
レイアウトの概要
本文は5段のうち4段を使い、右端の1段にはタイトルと作家名を置いています。見開きの中央にはイメージイラストを配置し、本文を読み終えたところで左下にプロフィールを添えました。すべてをマージンに合わせることで、シンプルで標準的な誌面が立ち上がります。
ページ上部を1段分空けることで余白が効き、全体に圧迫感がなくなり、読みやすさがぐっと増します。特別な演出をしなくても、段組をきちんと守って要素を整理すれば、それだけで誌面はすっきりとした印象に仕上がります。
縦組みを美しく見せるために
縦組みでは、行を横から眺めたときに文字がしっかり揃っていることが重要です。新聞のように整然と並んだ誌面が典型的な例で、縦組みの基本は「揃いの美しさ」にあります。そのために欠かせないのが、いくつかの設定です。
まず、ぶら下がりを「強制」に設定すること。段落内の行末に句読点が収まると、どうしてもラインが乱れて見えます。強制にしておけば句読点を行から外に出すことができ、最終文字の位置がきれいに揃い、縦のラインが通ります。さらに、和文と欧文の間のアキは0%に設定しておくのが望ましいです。標準の25%では横から見たときにずれが出てしまうため、ゼロにすることで端正な縦組みらしさが保たれます。
また、約物は全角で統一し、禁則処理を適切に設定しておくことも欠かせません。禁則処理とは、行頭に来てはいけない文字(句読点や括弧、伸ばし棒「ー」や小書きの仮名など)を前の行に収める仕組みです。これを設定しておくことで、不自然な改行を防ぎ、読みやすい縦組みを保つことができます。
段組み仕様(共通)
文字サイズ:10Q
行送り:17.5H(175%)
段組:1段16文字 × 33行、段数5
段間:5mm(2文字分)
ぶら下がり:強制
文字組設定:縦組み中の欧文回転/数字は自動縦中横(2文字)/約物は全角ベース
和文と欧文間のアキ:0〜12.5%
禁則処理:あり
このテンプレートは、デザイン塾で制作しているB5冊子用の「ZANAD Basic Grid – T10 / T9 / Y9」をベースにしています。受講生には配布しており、効率的にデザインを進めるだけでなく、段組みの考え方や誌面設計の理解が自然と深まるように設計されています。
次回以降は、段組を応用した別のパターンを紹介していきます。誌面を整える基本から、どのように展開していけるかを連載の中で少しずつ掘り下げていきます。
