Issue 2025.9

Issue 2025.9

デザイン講座から広がる創作の場「ZANAD」の活動が始まりました。

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2025.8.11

ZANAD(Zines And Narratives For All Designers)スタート

エフ・ディ デザイン塾の新しい活動として「ZANAD(Zines And Narratives For All Designers)」がスタートしました。
ZANADは、デザイン講座の卒業生コミュニティを中心に、卒業後もクリエイティブワークを継続できる場をつくることを目的としています。

ここで扱うのは、デザイン講座の修了制作でもある「冊子」をはじめとした紙媒体のクリエイティブワークです。自分のテーマやストーリーを一冊の形にまとめる過程で、編集・デザイン・印刷までを一貫して体験し、卒業後も継続的に制作活動を続けることができます。完成した作品は、今後オンラインやイベントで発表・販売する機会も設け、より多くの人に届けることを目指します。

また、ZANADでは制作を支えるために、統一規格で設計されたInDesignテンプレートや制作ガイドを提供します。テンプレートを活用することで、初めての方でも完成度の高い作品をつくることができ、経験者にとっても制作効率を高めるツールとなります。

今後は、参加者の作品発表や制作の裏側、テンプレートの活用事例などをこのブログで発信していきます。
ZANADは、学びと実践が交差する場所です。デザインを通じて表現の幅を広げたい方は、ぜひ今後の動きにも注目してください。この記事をご覧の卒業生の皆さんも、活動に加わっていただけると嬉しいです。気軽にメールをお送りください。お待ちしています。

ZANAD(Zines And Narratives For All Designers)
すべてのデザイナーのための、ZINEと語りのプロジェクト

ZANAD(ザナッド)は、ZINEという小さな冊子のかたちを通して、ひとりひとりの視点や語り=ナラティブを編んでいくプロジェクトです。

手を動かし、紙を組み、ページを構成することで、自分の言葉や世界の見え方が少しずつ立ち上がってくる。ZINEは、そんな“考えるための媒体”であり、“語るための場所”でもあります。

ここで言う「デザイナー」とは、職業としてのデザインに関わる人だけを指しません。言葉を編む人、視点を編集する人、伝えたいことを整理したい人、誰かに届けたい小さな物語を抱えているすべての人を、私たちは「デザイナー」と呼びます。

ZANADは、エフディデザイン塾の実践から生まれた活動です。これまで塾でつくられてきた多くのZINEは、単なる〝作品〟や〝課題〟ではなく、その人が何を見て、何を残したいかという真摯な問いの集まりでした。

このプロジェクトでは、完成したZINEを紙や電子書籍で発行・販売できる仕組みを整え、それらを束ねて紹介する場としての「ZANAD」を立ち上げます。商業的な出版ではなく、個人の表現としての出版。その入り口としての「ZINE」というかたち。そして、それを誰かに手渡すという行為。

「語り」があるところに「かたち」を。
「かたち」があるところに「つながり」を。

ZANADは、小さな冊子と、それをつくる卒業生、そして手に取る人との間に、創造が息づく場を育てていきます。