今回ご紹介するのは、雑誌などでよく見られる「1ページに複数の料理写真を掲載するコラムページ」のレイアウト例です。 デザイン塾の講座で使用しているB5サイズの「ZANADテンプレート」をもとに、写真とテキストを組み合わせたいくつかのバリエーションを制作しました。
扱っている要素は次の通りです。
・コラムタイトル
・リード(コラムの簡単な紹介文)
・クリエイタークレジット
・料理紹介(5件)
- キャッチコピー
- 料理名
- 紹介文(本文)
※今回掲載しているレイアウト画像は、左ページ・右ページそれぞれを想定して制作しています。そのため、ノド(綴じ側)と小口(外側)の位置がデザインごとに左右で異なっています。
どれもガイドブックや雑誌でよく見る標準的な掲載形式です。今回は同じテキストデータを用い、文字サイズや行送りも統一したうえで、複数のレイアウトパターンを比較しやすいように作成しています。
基本のカタログ型レイアウト
最初は、1ページを6つの格子に分け、均等に要素を配置するパターンです。タイトルを1枠、料理紹介を5枠に分けました。整然として見やすく、数が多い場合には有効ですが、平坦でわくわく感に欠けるのが難点です。
メリハリをつけた3列構成
次はグリッドを3列にし、2件を大きく扱い、残り3件を小さくまとめたパターンです。大きい要素と小さい要素を混ぜることで、視線が動きやすくなります。グリッドに沿って揃えることで整理された印象を保ちながら、写真の比率も統一し見やすさを確保しています。
1件を強調した構成
さらに1件を大きく、残り4件を小さく配置したパターンです。スペースの使い方が変わることで、文字の組み方も自然に変化します。罫線を加えることで区切りが生まれ、視認性やアクセントも向上します。
ここまでのレイアウトは「カタログ的」な見せ方といえます。同じ位置に同じ要素があるため比較がしやすいのが特徴です。ただし、ガイドブックや雑誌では「気持ちを動かす」「行きたい・食べたいと思わせる」ことも大切です。そのためには多少読みにくくても、視線が飛び交うようなメリハリあるレイアウトが効果的です。
断ち落としを使った迫力ある構成
次は「断ち落とし」を使い、写真を大きく配置しました。料理名を縦組みで大きく扱うことで、印象をさらに強めています。
さらにページ全面を使ったレイアウトも試みました。写真の上に文字を重ねる際は、撮影段階で余白を意識する必要があります。今回は同じ写真を使っているため読みにくい部分もありますが、撮影や色使いを工夫すれば効果的なデザインになります。このレイアウトではZANADのマージンをあえて無視しています。
写真の形で変化をつける
こちらは写真枠を丸(楕円)に変えたパターンです。写真の形を変えるだけで誌面の雰囲気は大きく変化します。上下に大きく2件、左右に小さく3件配置し、隙間にタイトルやリードを組み込みました。クレジットやリードを縦に並べてひとつの塊にすることで、散漫な印象にならず、縦ラインが強調されます。
テキストと写真を分離した構成
5件分の紹介文を左にまとめ、写真は右に並べたパターンです。写真には番号を振り、テキストとリンクさせています。視線が左右に移動することでページの滞在時間が長くなります。冊子のジャンルを問わず応用できる構成です。ここではインデントとタブを使ってテキストを整列させることがポイントです。
キリヌキを使った立体的なレイアウト
器に入った料理を俯瞰から撮影し、切り抜いた写真を用いたレイアウトです。中央に大きな1点、周囲に小さく4点を配置しました。写真に文字がかかる場合は、白っぽい器や濃い背景を選んで文字が読みやすいように工夫します。紙面いっぱいを使うため、ここでもマージンは無視しています。
最後に、中央に縦並びで2点、その両脇に3点を配置したパターンです。こちらも切り抜きを用いた構成で、先に紹介した丸枠のレイアウトに近い考え方です。中央写真と文字が重なる場合は器の色や背景を調整すると良いでしょう。さらに影を加えることで高級感も出せます。
まとめ
今回はZANADテンプレートを使った「写真とテキストのレイアウトパターン」を紹介しました。
同じ素材でも、配置や写真の扱い方を変えるだけで誌面の印象は大きく変わります。大切なのは、装飾に頼らず最小限の要素でも魅力的に見せること。そのバランスがデザインの肝です。料理でいえば「塩加減」のようなもの。塩だけでも美味しい状態を目指してみてください。
今後もテーマごとにレイアウトを紹介していきますので、楽しみにしていただければ嬉しいです。
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